明日の地球は誰が守る?
地球の現状はどうなっているか
人間の活動が増えた結果、地球の平均気温は産業革命前と比べて上昇し続けています。
電気をつくるために石油や石炭を燃やしたり、車を動かすためにガソリンを使ったりすると、大量の二酸化炭素、メタン、フロンなどの温室効果ガスが排出されます。
これが空気中にたまり過ぎると、地球にたまる熱が増え、「地球温暖化」が進みます。その影響として、豪雨や猛暑、干ばつなどの異常気象が増えたり、氷河や雪が解けて海面が上昇したり、生き物のすみかが変わってしまうなど、自然環境にも人間社会にも大きな影響が出ます。
日本も例外ではなく、台風の大型化や猛暑日の増加などが問題になっています。
まずは地球で何が起きているのかを知り、自分の生活とのつながりを意識することが大事です。

詳しく調べるためのキーワード
●プラネタリー・バウンダリー
●温室効果ガス
●地球温暖化
出典・リンク
●OAコーディネーターズ「環境破壊を止めるために」地球のミライ
●環境省「地球温暖化ってなんだろう?」(こども向け解説)環境省
●環境省パンフレット「環境税について考えよう(地球温暖化とは)」(PDF)環境省
●環境省「こども環境白書」環境省
なぜSDGsが生まれたのか
MDGsとの違い
2000〜2015年には、主に途上国の貧困や教育などの課題を解決するために、国連でMDGs(ミレニアム開発目標)という8つの目標が決められていました。
これにより、極度の貧困の減少や初等教育の普及など一定の成果はありましたが、気候変動や格差、先進国の課題など、まだ十分に扱われていない問題も多く残りました。
そこで2015年、MDGsを引き継ぎつつ範囲を広げたSDGs(持続可能な開発目標)が採択されました。
SDGsは17の目標・169のターゲット・231の指標からなり、「誰一人取り残さない」を合言葉に、すべての国が取り組む「普遍的な目標」です。
日本もSDGs推進本部を設置し、政府・自治体・企業・市民が一体となった取り組みを進めています。

詳しく調べるためのキーワード
●構造調整政策
●MDGs/SDGsの目標・ターゲット・指標
出典・リンク
●外務省「JAPAN SDGs Action Platform:SDGsとは?」外務省
●外務省パンフレット「持続可能な開発目標(SDGs)と日本の取組」(PDF)外務省
●外務省 “What is the SDGs?”(英語・SDGsの概要)外務省
データを活用し社会問題を解決する
未来の社会
これからの社会では、さまざまなデータを活用して社会問題を解決していくことが期待されています。
日本政府は、サイバー空間(デジタル)と現実の社会を高度に結びつけることで、経済成長と社会課題の解決を両立する「Society 5.0」という未来像を掲げています。
例えば、交通や人の流れのデータを分析して渋滞や混雑を減らしたり、防災データから避難計画を改善したり、医療データを活用して病気の予防や診断の精度を高めるといった取り組みです。
一方で、個人情報の保護や、データを使える人と使えない人の格差など、新たな課題も生まれています。
技術だけでなく、「誰のために」「何を良くするために」データを使うのかを考えることが重要です。

詳しく調べるためのキーワード
●Society1.0〜5.0
●科学技術基本計画
●経団連
●IoT
出典・リンク
●「内閣府 選択する未来2.0 第20回会議 資料2 長谷川知子日本経済団体連合会常務理事提出資料」 Society 5.0
●内閣府「Society 5.0 – 科学技術政策」内閣府ホームページ
●内閣府「Society 5.0 −未来社会− 動画1」内閣府ホームページ
●e-Stat/総務省「SDGグローバル指標」e-Govデータポータル
世界をよりよくするための約束が
どれくらい進んでいるのか
SDGsは「2030年までに世界でこれだけ改善しよう」という約束ですが、その進み具合はきちんと数字で追いかけられています。
世界共通の「SDGグローバル指標」に基づき、各国が貧困率、教育、エネルギー、CO₂排出などのデータを集め、達成状況を報告します。
日本では、総務省が政府統計のポータルサイト(e-Stat)でSDGs関連の指標データを公開し、外務省も「SDGs統計」として日本の状況を整理しています。
こうしたデータから、どの目標が進んでいて、どの目標が遅れているのかが見えてきます。
重要なのは、数字を見て終わりではなく、「なぜ遅れているのか」「どう改善できるか」を考え、政策や市民の行動につなげていくことです。

詳しく調べるためのキーワード
●SDGs報告2025
●SDGs統計
出典・リンク
●「Sustainable Development Report 2025」 Country Profiles
●e-Stat/総務省「SDGグローバル指標」e-Govデータポータル
●外務省「JAPAN SDGs Action Platform:日本政府の取組」外務省
●外務省「JAPAN SDGs Action Platform:SDGsとは?」(指標や統計へのリンクあり)外務省
お金で未来をよくする
応援の仕方
お金は、自分のためだけでなく「どんな社会を応援するか」を選ぶための手段でもあります。
近年、金融の世界では、環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に配慮した企業を重視する「ESG投資」や、環境・社会への良い影響(インパクト)をねらう「インパクト投資」が広がっています。
金融庁は、企業の情報開示やルールづくりを進めることで、こうしたサステナブル・ファイナンスを後押ししています。
また、経済産業省やエネルギー庁も、脱炭素や新しいビジネスを支える資金の流れをつくろうとしています。高校生でも、募金やクラウドファンディング、フェアトレード商品の購入など、小さなお金の使い方から「応援したい未来」を選ぶことができます。

詳しく調べるためのキーワード
●ESG投資
●PRI原則
●GPIF
●インパクト投資
●CSV
出典・リンク
●年金積立金管理運用独立行政法人「ESG投資」ESG投資とは
●金融庁「サステナブルファイナンスの取組み」金融庁
●経済産業省/資源エネルギー庁資料「サステナブルファイナンス推進の取組み」(PDF)金融庁
●外務省「JAPAN SDGs Action Platform」(SDGsと資金動員に関する情報は、一部のロゴをクリックしたリンク先で表示)外務省
出す量を減らす+
出した分だけ、ちゃんと消す
「カーボンニュートラル」とは、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量から、植林、森林管理などによる吸収や技術による回収量を差し引いて、全体として温室効果ガスゼロにすることを意味します。
日本政府は2020年に「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、エネルギーの転換や産業構造の変化、省エネの推進などを進めています。
ただし、たくさん出して同じだけ吸収すればいい、という考え方ではありません。
まずは省エネや再生可能エネルギーの利用などで排出をできるだけ減らし、どうしても出てしまう分を吸収・除去していく、という順番が重要です。
私たちの普段の生活でも、節電・省エネ、公共交通機関の利用、無駄な買い物を減らすことなどが、カーボンニュートラルへの一歩になります。

詳しく調べるためのキーワード
●カーボンニュートラル
●サプライチェーン
●再生可能エネルギー
出典・リンク
●環境省「2050年カーボンニュートラルの実現に向けて」環境省
●環境省「脱炭素ポータル」環境省
●環境省「地球温暖化ってなんだろう?」(PDF)環境省
「作る → 使う → 捨てる」から
「作る→ 使う → また使う」へ
これまでの社会では、資源を取り出して「作る→使う→捨てる」という一方通行の流れが中心でした。
しかし、資源には限りがあり、ごみ処理にもエネルギーやお金がかかります。そこで、日本は「循環型社会」をめざしています。これは、できるだけごみを出さず、資源を繰り返し使う社会のことです。
環境省が策定した「循環型社会形成推進基本計画」では、リデュース(ごみそのものを減らす)、リユース(繰り返し使う)、リサイクル(資源として再利用する)などを組み合わせ、循環経済を国家戦略として進める方針が示されています。
私たちの身の回りでも、使い捨てを減らす、マイボトルやエコバッグを使う、分別回収に協力するなどの行動が、循環型社会への大事な一歩になります。

詳しく調べるためのキーワード
●リニアエコノミー
●3R
●循環型社会形成推進基本計画
出典・リンク
●環境省「循環型社会形成推進基本計画」環境省
●環境省「第五次循環型社会形成推進基本計画 ~循環経済を国家戦略に~(概要)」(PDF)環境省
●環境省(上記ページ内の関連資料・解説)
買い物で社会もよくする
私たちが毎日している「買い物」は、社会や環境に大きな影響を与えています。
例えば、環境にやさしい製品、フェアトレードの商品、動物福祉に配慮した商品などを選ぶことは、そうした取り組みを行う企業や生産者を応援することにつながります。
このように、値段や便利さだけでなく、環境・人権・地域社会への配慮を考えて商品やサービスを選ぶ行動を「エシカル消費」と呼びます。
消費者庁はエシカル消費の特設サイトを通して、身近な実践例や全国の取り組みを紹介しています。
また、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」も、こうした考え方と深く結びついています。
高校生も、マイボトルを使う、地元のものを選ぶ、認証マークをチェックするなど、今日から行動できます。

詳しく調べるためのキーワード
●フェアトレード
●地産地消
●環境配慮商品
●認証マーク
出典・リンク
●(公財)生命保険文化センター「消費者としての『気づき』と『行動』が未来を変える」エシカル消費
●消費者庁「エシカル消費特設サイト」消費者庁
●消費者庁「『エシカル消費特設サイト』の開設について」消費者庁
●外務省「JAPAN SDGs Action Platform:SDGsとは?」外務省